滋賀県のらーめん文化は、派手な「ご当地ブランド」があるというよりも、京都・岐阜・福井・三重といった周辺地域の影響を受けつつ、独自に発展してきたのが特徴です。特に 「近江ちゃんぽん」 や 「滋賀らーめん」 と呼ばれるスタイルが有名で、近年は全国的にも注目されています。
🍜 滋賀県のらーめん文化
🍜① 近江ちゃんぽん(彦根市発祥)
・特徴
:長崎ちゃんぽんとは別物。澄んだ和風スープ(カツオや昆布など)にたっぷり野菜を煮込んだ滋賀独自の麺料理。
あっさり醤油系スープ+炒め野菜の甘み。
らーめんとちゃんぽんの中間のような存在。
・代表店:「ちゃんぽん亭総本家(旧・麺類をかべ)」が発祥店。県内外にチェーン展開。
・ポイント:
滋賀県民のソウルフードであり、学校給食に出る地域もあるほど。
🍜② 湖国ブラック(彦根市・長浜市)
・特徴
:富山ブラックにインスパイアされた濃口醤油らーめん。
鶏ガラや豚骨をベースにした真っ黒なスープだが、富山ほど塩辛くなくマイルド。
・代表店:「らーめんにっこう」「麺屋ジョニー」などでアレンジ系が人気。
🍜③ 滋賀らーめん(県庁所在地・大津市周辺)
・特徴
:「滋賀らーめん」と呼ばれるのは主に草津〜守山〜大津あたりのエリアで発展したらーめん。
豚骨醤油をベースに、背脂を浮かべた濃厚系が多い。
・代表店:「来来亭(野洲市発祥)」:今や全国チェーンだが、滋賀発の背脂醤油らーめん文化を広めた存在。
「天下ご麺」(大津)なども有名。
・ポイント:
京都らーめん(背脂醤油)や和歌山らーめん(豚骨醤油)の影響を受けている。
🍜④ 守山らーめん・草津らーめん
・特徴
:京阪神のベッドタウン化に伴い、多彩ならーめんが集結。
「二郎系」「家系」「淡麗系」など、新興の人気店が多く、県内屈指の激戦区。
🍜🌟 滋賀らーめん文化の魅力
1. 近江ちゃんぽんという独自ジャンル:他県では見られない和風スープのちゃんぽん文化。
2. 有名チェーン発祥の地:「来来亭」「ちゃんぽん亭総本家」など、全国展開したブランドを輩出。
3. 周辺地域の影響と融合:京都の背脂醤油、富山のブラック、名古屋の台湾らーめんなどの要素を取り込みつつ独自化。
4. 観光との相性:彦根城、琵琶湖観光とあわせてご当地らーめんを楽しむスタイルが定着。